ドラマの様な話(理想の最期)
今日は一段と寒いですね。
冷たい雨、、
我が家のハナコさん、ホットカーペットの上で毛布にくるまっております。
フレンチブルドッグは暑さにも弱いけど、寒さにも弱い💦
先週、伯父が亡くなり、葬儀へ参列してきました。
母方の伯父で、85歳でした。
この伯父は、本当に温厚で「優しさ」の塊でできている人で
誰からも、悪く言われることがなく、本当に仏のような人です。
その伯父が本当に仏様になっちゃった。。。
子供の頃の夏休みといえば、母の実家(当時祖母も健在でした)で、従姉妹たちもいて
みんなで一緒にプールへ行ったり、散歩したり、時に伯父の自転車の後ろに乗せてもらって博物館へ行ったり。
子どもの頃の思い出イコール、伯父さん一家と過ごした夏休みでした。
伯父と最後に会ったのは昨年の年末、コロナを心配しましたが、
「キララちゃんの子供を一目見たい!」と従姉妹たちと一緒に車で2時間半かけて
遊びに来てくれました。
何年か前に胃の半分を切除していて、すっかりと細身になっていた伯父。
母方の家系は耳が遠く、伯父も例外ではなく、補聴器をしていました。
伯父は耳の遠い人特有の大きな声で、ベビー君に「こんにちは!ベビー君」
いやー、立派な男の子だ!いい顔しているね~、とニコニコしながら大きな手で
ベビー君の手を指でつまむような感じで握手をしてくれました。
そして、「ちょっと早いけど、これね!」とベビー君にポチ袋を渡してくれました。
ベビー君は何のことかわからず、ありがとうも言わず、もらったそのままの手で私の方へ「はいっ」と渡してくれて、一同爆笑したものでした。
ベビー君にとって初ポチ袋。
もちろん取ってあります。
あの日から一年も経たずにお別れでした。
寂しいです。。。
この伯父の最期は見事でした。
夏頃、ふと、伯母や従妹たちに「私は12月にはいなくなると思うよ、、」と
言っていたそうです。
それが本当になってしまったと驚きつつも覚悟はできたそうです。
ただ、伯父は入院していたわけでもなく、元気に過ごしていました。
もちろん、高齢の身、足腰も弱っていて入浴の介助にヘルパーさんを週に2階、
お願いしていたようです。
亡くなった当日はいつものように朝起きて、食事をしていたそうです。
そのあと、伯母がちょっと伸びてきたから、「髪切ろうかね、、」とカットして、
ついでに体も拭いてあげたそうです。
伯父も喜んで「あー、ありがとう」と言ったそうです。
お昼になり、一緒にヨーグルトを食べ、ソファーに座りたいと伯母と二人でソファーに移動し、そうしてしばらく二人でテレビを見ていたら伯父の首がガクッとなり、伯母にもたれかかったそうです。
伯母は笑いながら、「あら、ちょっとー(笑)」と言ったけど反応がなく、、亡くなっていたそうです。
こんな素敵な人生の締めくくり方ってありますか?
愛する妻と二人、より添っているときに旅立つなんて。
こんなに愛のあるれる物語を聞いたことがありません。
でも、実話なんです。
誰からも愛され、誰をも愛した人です。
葬儀会場へ着くと、たくさんの写真が飾ってありました。
その脇に、「散歩へ行ってきます 16:00」と書いたクリアファイルと小さなショルダーバッグがありました。
いつも散歩に出るときは伯母が心配しないように、A4にメモを書き、出発時間を書いていたそうですが、ある時、紙に書いたつもりがクリアファイルの上に書いてしまったそうです。
(メモを書いてから出かけるなんて、頭はしっかりしているっていう証拠ですよね!)
一緒に飾ってあったショルダーバッグはいつもの「お散歩バッグ」だそうです。
そうか、伯父さん、お散歩に行っちゃったのかー。
悲しけれど、ほっこりして、和やかな空気の中でお別れをしてくることができました。
さて、実はこの伯父の他界については、さらに「ドラマのような展開」が待っていたのです。
伯父はこのように自宅で穏やかに最期を迎えたのですが、「自宅で亡くなる」という事は「不審死」扱いで警察が出動するそうです。
かかりつけの病院へ電話して、救急車呼んで、そしたら警察も来て、、家の中は騒然となったそうです。
実際に、検視もあり、家宅捜査も入り、通帳やら、ありとあらゆるものを警察が調べたそうです。
伯母曰く、悲しいと嘆く暇もなかったから却ってよかったのかな、などと言っていましたが、かなり手続きが面倒の様です。
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悲しむ暇を与えない、これも伯父らしいかもしれませんね。
おーい、伯父さんー、今どのあたりまでお散歩に出ているの?
ちょっと、キララのところにも寄り道してちょうだいね。